2006年 2月の扉 アカイソハゼ |

富戸の海では一年中何処ででも見られる魚であるのに、和名が付いたのはつい数年前の事なのだそうです。これまでの図鑑では「イソハゼ属の1種」などと愛想の無い名前で呼ばれていました。でも、その本家の「イソハゼ」よりはかなり数が多いのではないかと思います。 この魚には思い出があります。 僕は、器材より前に今は亡き水中カメラ・ニコノスVを買ってダイビングを始めました。そして、それから3〜4年はニコノスだけで写真を撮り続けていました。一眼レフとハウジングなんてベテランの方だけが持つものだと思っていたのです。それに、当時最も一般的なハウジングに合うカメラとなるとニコンのカメラになります。 「ニコンなんてお金持ちの持つカメラ」 とここでも気後れしていました(ああ、そのニコンも遂にフィルム・カメラから撤退してしまうのですね)。それに、当時僕はミノルタのカメラでレンズも揃えていたので、新たに全てを買い揃えるなんて思いもよらないことでした。カメラは15年近く使い続けていた XD という機種です(ああ、そのミノルタも遂にカメラ事業から撤退してしまうのですね)。 でも、そんな僕にハウジングとニコンの一眼を買う決意をさせたのがこのアカイソハゼなのでした。ダイバーに特に騒がれる魚ではありませんでしたが、ライトを照らすと浮かび上がるこの赤い体がとても魅力的に見え、 「この魚を撮ってみたい」 とずっと思っていたのです。でも、ニコノスVに接写セットを付けても(ああ、こんなのもう知っている人も少ないのではないでしょうか)、どうしても満足できません。 「これはもう、一眼レフとハウジングを買うしかない」 と、或る年のボーナスを握り締めてカメラ屋さんに走ったのでした。 さあ、そうしてカメラを手に入れてしまうと、それから数ヶ月はこのアカイソハゼばかりを撮っていました。それが今のこんなダイビング生活の端緒となったのです。 ああ、全く、この魚に感謝してよいのか、恨んでよいのか・・。 |
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2006/02/01 記 |