2004年 2 月の扉 イボヤギヤドリイトカケ・ペアの捕食



 2cmもない位の本当に小さな小さな貝です。イボヤギの居るところでしか暮らしていけないので、棲息範囲もごく限られています。にもかかわらず、その暮らしぶりには可憐さやひ弱さなど微塵も感じられません。まず、真冬の今頃が丁度産卵シーズンです。

 「この小さな体の何処にそんなに卵が入ってるんだ?」

と驚かされるほどにあちこちに卵塊をガンガン産み付けていくのです。その卵もこの体と同じ様な黄色からオレンジ色をしています。ですから、小さな世界ではありますが、一時期このエリアは華やかに彩られるのです。

 そして、産卵の合間には、

 「あぁ、腹が減った」

とばかりにこうしてパイプの様な吻をニュ〜〜ッと伸ばすとイボヤギの中に突っ込んでチューチューするのです。そうした吸血鬼もどきの餌食になった結果なのでしょう。エリア内には、真っ白になって枯死したイボヤギが少しずつ増えていくのでした。ああ、恐ろしい。

(イボヤギヤドリイトカケのより詳しい生態については、こぼれ話 第118回 「イボヤギの受難」 を御覧下さい)
2004/02/02 記 
  

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