2003年7月の扉 カイワリ |
彼らの姿を見ると僕はいつも複雑な気持ちになります。 1匹、1匹バラバラの時には彼らはとっても自信なさそうです。一人ぼっちにされるのが我慢できないとばかりに必ず何処かの魚にピッタリよりそっているのです。相手はキタマクラだったり、ヒメジだったり、キュウセンだったり、果てはサカタザメやタナベシャチブリだった事もありました。どんなにうるさがられても、振り放されまいと斜め後ろからピッタリ付いて行くのです。 「嫌わないでね、嫌わないでね」 とヒレを振って泳ぐ姿は何処か健気ですらあります。 ところが、そんな彼らが群れを作るとどうでしょう。とても凶暴かつ獰猛になってしまうのです。クロホシイシモチの幼魚やキビナゴの群れを取り囲んでは目にも止まらぬ早業で体を翻して獲物を仕留めて行くのです。その眼差しには 「嫌わないでね」 のオドオドした様子は最早全くありません。 「お前達、一人じゃ何も出来ないくせに、数が集まると横暴になるんだな。 臆病な卑怯者め」 と、僕は人ごみの後ろの方からちょっと野次ってみたりするのでした。 2003/07/01 記 |
| 掲示板の #1382 (2003/07/08付け)の「最後の晩餐」のお話に触発されて、富戸の12使徒を探し出しました。 2003/07/29 記 |