2003年4月の扉  サギフエ


 普段は深海に居るのでしょうか、その姿を見かけるのは春先以降の数ヶ月に限られる様です。富戸では一匹だけがフ〜ラフ〜ラしている姿を見かける事が多いのですが、稀に数十匹が群れを作っている事があります。

 彼らの特徴はなんと言ってもこの逆立ちホバリングでしょう。

 「おらあ、何にも縛られたくないんだ」

と言ってる漂白詩人といった雰囲気すら感じられます。その詩人達が群れて砂地の一角で漂っている光景はちょっとしたアーティスト・スクウェアと言うところです。ところがです。こちらがジワ〜ッと近付くと、その漂泊者達がスイッと横になって普通の魚のようにサ〜ッと泳ぎ出してしまいます。僕はその一瞬が大好きです。あんなに

 「自由に生きたい」

と言っていたのに、金儲けの話となると急に目の色を変えてしまう人間達の姿とどこか通じる滑稽さを感じてしまうからです。

                       2003/04/01 記
  

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