2007/09/22 「搾り出せ富戸」より続く
むむむむ〜っ、うねりが治まりそうにないぞ〜っ。台風が来ている訳でもないのに・・。Exit
する際にはちょっと踏ん張りが必要でした。
月日; 2007年09月23日(日)
天候; 曇り時々晴れ
気温; 24〜26℃
水温; 22〜23℃
透明度; 2〜7m
海況; うねりあり
潮回り; 満潮 = 15:39 (146 cm)、 干潮 = 08:14 (41 cm)
中潮、 月齢 = 12
さて、前日にクマノミ定点観察ポイント・レガシーで産卵を、特にその終わり方をつぶさに観る事が出来ました。今年、富戸で産卵を観察出来たのはこれで
3 度目でした。ここ数年目撃する事がなかっただけに、積年の鬱憤を晴らせた思いです。
でも、ここでクマノミ追求の手を緩める訳に行きません。産卵翌日のこの日、是非確かめなければならない事があったのです。9月1日に産卵を見届けたポイント・テッペンの卵が翌日2日に掻き消すようにすべてなくなっていた事があったのでした。
「産卵期終盤になると、卵保護に疲れた親クマノミが自分の卵を食ってしまうなんて事があるのだろうか」
今回の卵も果たして食われてしまうのか、これは是非確かめておかねばなりません。・・とその前に更に補足です。9月1日のログでは省略していたのですが、実は、ポイント・レガシーで産卵を観ていたその同じ時に、そこから10m近く離れたポイント・テッペンでも産卵が進行していたのでした。3週間前に産んだばかりの卵を食ってしまって以来産卵を止めていたので、もう産卵期は終わったのかと思っていたのでした。この日は富戸の海に「産卵エキス」が漂っていたのでしょうか、一斉にクマノミの産卵が復活したのでした。
さて、こうして久々に産み付けられた卵、今回は食卵(?)の悲劇を免れる事は出来るのでしょうか? 実を言うと、卵には申し訳ないのですが、出来れば親魚が卵を食う現場を目の前で見られないかなぁと言う期待がありました。その時、卵塊がどの様な経緯でで食われて行くのかを見てみたいのです。

クマノミの食卵パターン (??)
ひょっとしたら、ひょっとしたらですよ。産卵のパターンとは逆に、卵塊の周囲から同心円状に食って行き、基本形近くになったら一気呵成にデタラメに食い尽くすなんて事はないのでしょうか。もし、そうだとしたら、クマノミはとても律儀な性格の魚と言う事になります。
「そんなバカな事はないよな」
とは思うものの、もしかしたらの妄想も消えません。
そこで、レガシーとテッペン、2箇所の産卵翌日の様子を早速見に行ってみたのでした。さて、どちらかの卵は食われてしまっているのでしょうか。まずはポイント・レガシーから。

産卵当日のレガシー (2007/09/22)

産卵翌日のレガシー (2007/09/23)
この日、産卵床はイソギンチャクで覆われ、2匹が傍を離れようとしませんでしたが、覗き込むとオレンジ色の卵がしっかり残っているのが確かめられました。
「そりゃあ、そうだよな。そうそう卵食っていたのでは苦労して産み付ける意味がないものな」
続いて、食卵かもしれない現象が前回見られたポイント・テッペンです。

産卵当日のテッペン (2007/09/22)

産卵翌日のテッペン (2007/09/23)
こちらも、卵は無事にスクスク育っているようです。
「なぁんだ・・」
と小さな声でちょっとガッカリしたのでした。
さて、この日、前日から同じ様に産卵とその行く末を見守っていたうにさんから疑問が呈されました。それは次の様なものです。
上の2箇所の写真をご覧頂いても分かるのですが、産卵時には産卵床近くのイソギンチャクは大きくめくれて岩面が露出しているのですが、産卵が終わると再びイソギンチャクがそこを覆い隠しているのです。果たしてクマノミはこのイソギンチャクをどの様にコントロールしているのかというものです。
なるほど、これは面白い問題ですね。そこで、クマノミの産卵床のイソギンチャクを改めて見てみましょう。9月1日のポイント・テッペンで産卵の準備をしていたペアの様子です。

産卵開始 3 時間 50 分前 (2007/09/01 テッペン)

産卵開始 2 時間 45 分前 (2007/09/01 テッペン)

産卵開始 45 分前 (2007/09/01 テッペン)
こうして見ると、産卵開始が近付くにつれてイソギンチャク前線が徐々に後退して岩が少しずつ露出しているのが分かります。この間、クマノミは岩の表面を口先で啄ばむ様な仕草で掃除している様に見えました。こうしながらイソギンチャクの根元を少しずつ追いやっていたのかも知れません。
そして、もう一つ気になるのが、僕がクマノミの「ハムハム」と呼んでいる行動です。産卵準備をしている時、また、産卵の最中でもクマノミはイソギンチャクの先っぽを
「ハムッ」
と噛んでちょっと引っ張るような仕草を見せる事が時々あるのです。一体何をしているのかなと最初は理解出来ませんでした。そんな行動は普段は見たことがありませんでした。では、そのハムハム行動を実際にご覧下さい。映像は、2007/08/26付けのログでご覧頂いたポイント・オンセンにおける産卵中のペアの様子です。それをオスの視点から見たものです。
直接意味があるとは思えないこのハムハムを繰り返す事によって親魚(上の場合はオス)はイソギンチャクを後退させようとしていたのではないでしょうか。そうして産卵場所を十分に確保して産み付けた後は、放っておけばまたイソギンチャクが張り出して来て卵の自然の要塞になると言う訳です。
「う〜む、クマノミ、やるじゃないか〜」
とっとこハム太郎も可愛いかも知れませんが、クマノミハム太郎も中々にキュートじゃないかと頭を撫で撫でしてやる僕なのでした。 (おわり・・・ 今年のクマノミ・シリーズは今度こそこれで終わりだと思うのですが・・・ 自信なし)
2007/10/04 記
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