
寒かった2月から一転、3月に入ってからうららかな日々が続くと共に、港の花が一気に咲き始めました。日本の春と言えば桜の花なのですが、代表選手とも言うべきソメイヨシノは残念ながら富戸の港で見る事は出来ません。その代わり、真冬から花を咲かせる河津桜(既に殆ど散ってしまった)、最近勢いを増してきた城ヶ崎桜(盛りが過ぎた状態)、そして淡い色の花が特徴の大島桜(まだ蕾が固い)が少しずつ季節をずらして咲き、港を彩っています。
ところが、網干し場の一角に一本だけどうにも気になる木があるのです。ピンク色の花が桜っぽくもあるのですが、色が濃すぎるのです。桜色というよりも赤にちかく、和風テイストが感じられません。しかも、花がパッと咲くというより、何だか中途半端に開いたままうなだれている様に見えます。
「う〜ん、何だかよく分からないなぁ」
♪ この〜木 何の木 気になる木〜 ♪
と目を凝らしてみるのですが、5m近くもある木で下からは花の詳細はよく分りません。
「ひょっとしたら桜ではなく全く別の花なのかな?」

そこで、この木の下を歩いてみると、落ちて来たと思われる花を数輪見つける事が出来ました。こうして見ると、強い色合いを除けば確かに桜の花の様です。
そこで、図鑑で調べると、どうやら「寒緋桜」と言う種類の花であるらしい事が分かりました。
「花は半開状で垂れ下がって咲く」
とあるので、実際の様子と良くあっています。やる気の無いようなあのダレッとした咲き方が彼らの常態だったのですね。また、中国・台湾原産で石垣島では野生で咲いている花だそうなので、どこか感じられた異国情緒にも納得です。
これで、港の桜コレクションが一つ増えました。
河津桜 → 城ヶ崎桜・寒緋桜 → 大島桜
と言う桜のバトンです。
はぁ、これで一安心と思ったところ・・・。この日、海が少し荒れ気味だったこともあり、サクサクッとダイビングを早めに終えると、近所の大室山の「さくらの里」に日向ぼっこに行ってみました。

すると、港の寒緋桜と同じ色合いの桜を見つける事が出来ました。
「おお〜っ、これこれ」
と近寄ってまじまじ。ところが、この木にぶら下がった名札を見て驚きました。「台湾緋桜」とあります。ええっ! これは寒緋桜とはまた違うの?
もういい、もういい。桜は全部で200種近くあるとか聞いた事があります。そんな世界に引きずり込まれてはなりません。僕は何も見なかった事にして足早に通り過ぎたのでした。
2008/03/25 記
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