2007年も押し詰まったこの日、港のラウンジには潜り納めを富戸の海でと考えたお友達のダイバーが集まりました。このラウンジでは、今年色んな物を食べて来ました。朝に水揚げされたイカやサバを頂いたのもここでしたし、岸に流れ着いたヒジキもここで食べました。更には港に生えてる野草を天ぷらで試食した事もありましたっけ。そこで一年の締めくくりとなると、ここはやはり「年越し蕎麦」でしょう。でも、ありきたりの蕎麦をスーパーで買って来てただ皆で食べると言うのでは面白くありません。富戸ダイバーのステータスを示すべく、ここは手打ち蕎麦で一年を締めくくりたい所です。
でも、手打ち蕎麦なんて今まで試した事はありませんし、想像するだに何だか難しそうです。しかし、「何事もまずは遣ってみてから」が当サイトのモットーです。また、蕎麦打ちのサイトを幾つか見ていると、
「昔から蕎麦はおばあちゃんが打ったりした簡単な食べ物なのです。どうも、簡単な食べ物ほど大層な能書きが出来、偉そうなものにしたがる傾向にあるようです」
と書いてあるのを見つけ、我が意を得たりとハタと膝を打ったのでした。そこで、年末の年越し蕎麦大会を控え、我が家では1週間の間ほぼ毎日蕎麦を打ちながら腕を磨いたのでした。遣ってみると、確かに簡単でした。出来のばらつきはあるものの、素人蕎麦ならばこれで十分。ヘナチョコ蕎麦屋よりはずっと美味しく出来ました。では、そのプロセスを簡単にご紹介します。尚、今回は以下のサイトを参考にさせて頂きました。
材料 (二人分)
・そば粉: 140g
・強力粉: 60g
・熱湯: 60cc
・水: 30cc
道具
・パスタマシーン(これはこの蕎麦打ちでは必須)
・ボール(普段台所で使っているもの)
・のし棒(すりこ木でも何とかなるかな)
・布巾
・大鍋
さて、上には二人分の材料を挙げていますが、これを倍にすれば勿論4人用にもなります。しかし、普段用いているボールを使って手早く作るには2人分が一番作り易いと思います。また今回は、そば粉:強力粉=7:3
の7割蕎麦ですが、これを 8:2 にしたいわゆる二八蕎麦も同じ様に出来ます。でも、両者を何度か食べ比べた感じでは7割蕎麦の方がツルツルと喉越しが爽やかに思えました。二八蕎麦の場合には熱湯や水をもう少し少なめにした方が旨くまとまる様に感じられました。また、そば粉も信州新蕎麦粉の高いものを試した事もありましたが、安いものでも十分美味しく頂けたので気にする事はないでしょう。

蕎麦粉と強力粉をよく混ぜます。粉をふるうとまで書いている方も居るようですが、必ずしもそこまでの必要はないと思います。但し、この混ぜがいい加減だと、この後、水を加えてこねる時にまとまりが非常に悪くなった事があったので要注意です。

続いて、熱湯を加えて(注ぎ方などは適当)箸で簡単に混ぜ合わせた後、手で揉みながら均一に湿らせます。両手で粉を挟みこんで手を洗う様に擦り合わせると言う感じです。やがて粉全体がシットリして来てギュッと握ってある程度まとまる程度になればOKです。
続いて、粉を丸くまとめて布巾を被せて1〜2分静置します。そして、まとめた粉の真ん中を窪ませてそこに追加の水を注ぎます。その水に粉を落とし込むようにしながら粉を馴染ませつつ練ります。

「蕎麦粉は練るのではなく、こねるのです」
などと難しい事を書いてあるものもありますが、大丈夫、大丈夫。そんな小難しい事を考えるのではなく、手早く作業を進める事の方がずっと大切です。

すると、やがて上の写真の様に丸くまとまります。この場合だと、もう少しだけ水を足した方が綺麗に丸くこなれるのですが、大丈夫、大丈夫、これでも美味しい蕎麦になります。

次にこの蕎麦玉に打ち粉を十分に打ち(打ち粉が少ないと、麺にまではなるのですがその後茹でる時のほぐれが悪くなってしまいました)、麺棒で暑さ5mm程度にまで延ばします。この時、必ずしも麺棒を用いる必要はありません。大切な“薄く延ばす”仕事の殆どはこの後のパスタマシンがしてくれるので、大体でいいのです。

さあ、蕎麦打ちコースの愈々大詰めです。秘密兵器・パスタマシーンの登場です。厚みを徐々に薄くしながら上の5mmの蕎麦板を3度通します。これで、幅15cm、長さ50cm程度の蕎麦シートが出来上がります。

次にすかさず、このシートをカットします。この瞬間が一番ドキドキします。パスタマシンのハンドルをグルグル回して2mm幅カッターを通すと、おお〜っ、本当に蕎麦が出て来るではないですか。わぁ〜、面白いなぁ〜。いやいや、こんな所で喜んではいられません。すぐさま大鍋で茹で、程よい硬さになったところで上げて冷水でビシッと締めます。この最後の冷水も蕎麦のシャキッとした腰に大切な様におもいました。寒い季節ですが、腹を据えて冷水中でほぐすのです。

さあ、出来ました。うむうむ、見た目には一流蕎麦どころのものに遜色はありません。そこで、海苔を散らして、特製麺つゆで早速頂いてみました。
ズルズルズル〜ッ。
ぷは〜っ、うん、旨い!いいんじゃない、いいんじゃない? 素人蕎麦としては何の文句もありません。富戸で一年を締めくくろうとするダイバーの皆さんに振舞ってもこれならば喜んで頂けるでしょう。もう、準備は万端であると思われました。
しかし、これがあんな悲劇を生む事になろうとは、この時は想像だにしなかったのでした。 (つづく)
第286回 「年越し蕎麦 - その2」 へ続く
2008/01/07 記
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