ディーパンの闘い

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 【ディーパンの闘い】このタイトルの音の響きがとてもよく、中身も分からず「これはいい作品の匂い」と期待が高まります。昨年のカンヌ映画祭のパルムドール受賞作と言う事に一層煽られます。前評判もかなり良さそうです。

ディーパンとはスリランカの元兵士の名前です。ブローカーが入手したパスポートに合わせる為に適当な女性・女の子二人と家族を偽装し、難民としてフランスへの入国が何とか認められます。最近のシリア難民問題で揺れるヨーロッパならではの問題意識なのでしょう。

「もう戦争は嫌だ」「殺し合いは嫌だ」と祖国を捨てた彼ら三人にとって、しかしフランスも安住の地ではなく、日中に当たり前の様に発砲事件が起きる荒んだ日常を目にする事になります。さて、急ごしらえの三人の家族はこの現実とどう立ち向かうのかと言うのがテーマです。

テーマも現代的ですし、設定も興味あるのですが、う~ん、僕は何だか思い入れを抱けませんでした。表現が不親切に思えたのです。

平和な暮らしを求めた彼らは、降りかかる厳しい現実にやがて遭遇する事になるのですが、その出来事一つ一つによってそれぞれの心の中にどの様な変化が生まれ育って行くのかが僕には見えず、前半は間延びして感じられました。

また、偽装に過ぎなかった家族が、少しずつ心を寄せ始めると言うのがもう一つの大切なテーマなのですが、ここの表現も不親切でした。

 「あ~、もう一歩踏み込んで描いてぇ~」

と思う所で場面が切り替わってしまうという事が何度かありました。

カンヌ映画祭の審査員絶賛との事でしたが、僕の心は鈍いせいでしょうか、打ち震える事はありませんでした。

TOHOシネマ ららぽーと横浜にて(#8-20)

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このページは、onsenmaruが2016年2月14日 06:32に書いたブログ記事です。

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