第332回  カタクチイワシ


2003/06/08 ヨコバマ 水深 3m 岩場中層 水温 22℃ 全長8cm

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 定置網漁ではカタクチイワシは嫌われ者なのだそうです。ウジャウジャと水揚げされるにもかかわらず単価が安過ぎるために、船倉一杯に獲れても燃料代すら出ない事もあるのだそうです。そんな漁師さんには申し訳ないのですが、ダイバーにとってカタクチの大きな群れと言うのはワクワクの対象です。

 恐らくは数万にもなるであろうと思われる雲の様な群れ全体が一つの生き物の様に目まぐるしく形を変えながら移動し、そこへカンパチなどが突っ込んで来るとその群れが瞬く間に二つに割れる様は壮観です。紅海を前にしたモーゼになった思いです。

 ところが、カタクチは「食われる魚」だけではなく、自身が「食う魚」でもあるのです。

  「お前、そんなに口が開くのか」

と驚かせるほどの大口を開けてグングン泳いでいる事があります。水中のプランクトンをはじめ、口に入る物は何でも腹に入れてしまうのでしょう。以前、石垣島で観たグルクンの群れの様な口です。

 でも、グルクンの唐揚げは晩御飯の立派なおかずになりますが、

  「カタクチではなぁ〜」

と食いしん坊にはやっぱり軽んじられるのでした。

2008/06/20 記

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