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「赤と黒」と言うと、19世紀の文学作品を引くまでもなく何だか情動を揺すられる色合いです。「赤」だけだったら「情熱」とか「愛情」を表している様にも見えるのに、そこに黒が配されただけで同じ色が今度は「憎悪」とか「嫉妬」なんてものに見えてくるから不思議です。ドロドロという形容がピッタリだと思います。
間もなく日本で始まるサッカー・クラブワールドカップのヨーロッパ代表であるイタリアのACミランを先だってTVで紹介していました。ここのチームカラーがロッソ・ネロ、つまり赤と黒なのだそうで、ロッカールームまでがこの色で塗られているのです。
「うへ〜っ、こんな部屋に居たら僕ならば気が変になってしまうなぁ」
試合前に良い意味の緊張感を引き出すにはその方がよいのかも知れませんね。
でも、海の中でこのロッソネロを撮る場合には本当に難儀します。黒の濃度の微妙な変化まで表そうとすると赤がだらしなく飛んでしまいます。そこで、赤をしっかり鮮やかに写そうとすると今度は黒が潰れてしまうのです。適当なところで手を打つしかありません。
「なるほどなぁ。憎悪(黒)ばかりに目を奪われていると、愛(赤)の鮮やかさと微妙な色合いは飛んでしまうんだなぁ。でも、黒があればこそ引き立つ赤もあるんだよなぁ」
と、何だかこの日ばかりは大人な事に感じ入ったのでありました。
2007/12/02 記
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