第246回  フトツノザメ


2004/09/12 脇の浜 水深12m 砂地 水温 25℃ 全長1m

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 こいつ、砂地にデ〜ンとしていました。いきなりこんなのが視野に飛び込んで来るとギョッとします。黒い体にギョロリとした目玉のコントラストが印象的です。

 「もう死んでるのかな」

サメが網に入ると刃物などでザックリととどめを差して水中に投げ捨てられる事が時々あります。この時もそんな一体なのかなと思ったのでした。

 「ツノザメだな」

数年前に定置網に揚がった姿を見た事があり、その時にあれこれ調べていたので凡その目星は付きました。ツノザメの仲間は何種類も居て、それぞれの差がヒレや眼、口の位置にあった筈です。そこで、その辺の写真をパチ・パチと撮っていました。

 「でも、このツノザメ、何処にも刃物の傷跡がないな」

そこで、続いて口を覗き込もうと砂地すれすれに顔を擦り付けた時です。突然頭をグワッと持ち上げたかと思ったら体を反転させてグイッと伸び上がったのです。

 「ひ、ひえ〜、生きてるのかぁ〜」

大きな口が目の前を通り過ぎて行きました。そして、ツノザメはブルンッと体を震わせると忽ち真っ青な中に泳ぎ去って行ったのでした。それが、生きたツノザメを初めて見た時のことでした。えっ? ツノザメの種類? そりゃあ富戸で見たのですから勿論「フトツノザメ」でした。

2006/06/03 記 
  

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