第223回 イトマンクロユリハゼ 2005/11/26 ヨコバマ 水深7m 砂地 水温 20℃ 全長4cm * * * * |
秋口から、砂地にはハナハゼの幼魚がたくさん群れ始めました。親魚のような華麗な尾ビレはまだないものの青白く輝く体は「双葉の芳しさ」を感じさせます。 さて、そのハナハゼの幼魚の中に1割程度、ヒレが黄色くて体の青さがやや異なる幼魚が混じっています。それがヒメユリハゼの幼魚らしいよと教えて貰ったのはダイビングを始めてかなり経ってからでした。 「ヒメユリ〜? なんじゃそれ?」 と図鑑を見ると、目から口元への黒いラインが特徴であるような事が書いてあります。でも、僕の老眼では、そのラインがあるのか無いのかを水中で見分ける事は出来ませんでした。 「ま、黄色っぽい奴はヒメユリと覚えておけばいいんだな」 で済ませることにしました。ところが、図鑑には良く似た種にイトマンクロユリハゼというのも居ます。そこで、水中で目を凝らしてみたのですが、やはりよく分かりません。 「イトマン(糸満)と言う位だから沖縄辺りでしか見ることは出来な いんだろう」 で一件落着としておきました。 ところが、いずずきダイバーVinさんのサイトで、ヒメユリハゼの幼魚の中にイトマンがたくさん混じっていると言う事が紹介されていました。 「えっ? やっぱり見分ける事ができるのか?」 僕は急に色めき立ちました。そこで、今までヒメユリと思っていた魚を水中で改めて見直してみました。両者の相違は、
「背ビレなんて標本写真みたいにいつも広げてくれている訳じゃな いよぉ」 「あれがその黒ラインなのかなぁ?」 やっぱりこんがらがってきます。そこで、ヒメユリと思われるものの写真を撮りまくりました。するとです。どれもこれも皆イトマンに見えるのです。背ビレは確かに前後に分かれています。胸ビレ根元には黒いラインが見えます。 「これじゃ、富戸に居るのはどれもこれもイトマンと言う事になって しまうじゃないか」 僕はびっくりです。やっぱりまだ信じる事ができません。そこで、最後の手段に打って出ました。ヒレの軟条数(ヒレに入っている筋)カウントに挑んだのです。ヒメユリはイトマンよりも背ビレや尻ビレの軟条数が圧倒的に多いのです。それではと、PC画面上にヒレを大写しにして鉛筆の先で 「1、2、3 ・・・・」 と数えます。すると、やはりイトマンの数にほぼ一致するのです。 「そ、そうだったのかぁ。がぁ〜ん」 少なくとも、今年のヨコバマの水深10〜15m付近で、ハナハゼの幼魚に混じっている少し黄色っぽい魚は殆どがイトマンクロユリハゼだったのです。 「何て事だ」 では、ヒメユリは一体何処にいるのでしょうか。そこで、今度はヒメユリ探しの旅が始まったのでした (ヒメユリハゼの項に続く)。 |
2005/12/04 記 |
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