第120回 オオヒレテンスモドキ
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図鑑などでは「稀種」として紹介されているこの魚を富戸で初めて見たのは2001年の夏のことです。 ドンヨリとした透明度の中、少し離れた所からそのシルエットを見ただけで、 「こいつは見た事ない魚だぞっ」 という事が分かりました。そこで、ジワ〜ッと近寄ってみて見つけたのがこいつでした。はじめはテンスの仲間(正確にはテンスモドキ属)だという事も分からなかったのですが、波に揺られるようなそのユラユラした泳ぎは確かにテンスの幼魚と共通するものでした。そして、暫くゆっくり追いかけていると突然ガバッと砂に潜ってしまったのが何よりの証拠です。 さて、今年の夏、嘗てと全く同じ場所でこのオオヒレが登場したのです。 「ひょ、ひょっとして以前と同じ個体?」 いつまでも幼魚でいる筈はないのですが、そう思わせるほどの偶然の一致でした。 「もしかしたら同じ場所で砂に潜るかも・・」 とゆっくりと追ってみました。もしそうならば、そこは「オオヒレテンスの穴」として地球の何処かの「オオヒレの故郷」と繋がっていて、そこから毎年遣って来るのではないかと考えたのです。 ところが、敢無く、何事もなくそこを通り過ぎていったのでした。そりゃあ、そうだよな。 2003/09/16 記 |
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