第297回  A source-book of biological names and terms

E..C. Jaeger 著

Charles C. Thomas 刊


$ 57.49 (古書:輸送費込み)

1955年 第3版発行

318 頁

縦x横x厚; 24.8x16.7x2.3 cm

 実は、これは10年以上昔から探していた本なのです。

 例えば、富戸の海でも一年中見る事が出来るオキゴンベは

  Cirrhichthys aureus (キルイクティス アウレウス)

と言う学名を持っています。舌を噛みそうなこのややこしい名前は、ラテン語・ギリシャ語由来の言葉が多く、上の場合だと

  Chirrh: 巻き毛 (ゴンベ類のヒラヒラとした背ビレを見立てたのでしょう)
  ichtys: 魚
  aureus: 黄金 (文字通り、体色を表しているのでしょう)

と言う意味に分解する事が出来ます。オキゴンベを知る人にはなるほどと思える名前ではないでしょうか。聞いただけ見ただけではチンプンカンプンの名前も、この様に意味が分かるとグッと親しみが湧いて来ますよね。

 そこで、身近な魚や興味のある魚の学名の意味を調べようとしても、ラテン語・ギリシャ語では我々には歯が立ちません。これまで僕が持っていた武器は「羅和辞典」と「生物学名命名法辞典」の2つでした。特に、後者は学名を調べる上でかなり強力な助けになり得るのですが、種々の語・語幹がアルファベット順に並べた辞書の作りではないので、たとえば上の例で言えば、「Chirrh」ってどういう意味かを調べようとしてもかなり面倒なのです。

 そうした点で、僕の希望にズバリ沿って作られているのが本書なのです。学名に用いられている様々な語幹が辞書式に並べられていて、

  「この意味は?」

と思った時に簡単に調べる事が出来ます。学名には様々な由来があるので、本書だけで調べきれない事も勿論多くあるのですが、出発点としては非常に心強い味方です。

 この本の存在を知った10年以上前には、洋書を扱う書店や生物系の本に強いと言われる本屋さんに問い合わせたりしたのですが、どうしても見つける事が出来ませんでした。ところが、便利な時代になったものです。amazon で検索したら一発でヒットしました。しかし、何と1万5千〜3万円もの値が付いていたのです。いくら何でも無茶苦茶な価格です。そこで、本家アメリカのamazonで探すと運賃を入れても6千円程度であるじゃないですか。もぉ、迷わずポッチリしてしまいました。(日本のサイトは一体幾らボッてるんだ!)

 そして、太平洋を越えて無事我が家に遣って来てくれました。年代を感じさせるように表紙は少し古びていますが、別に美術工芸品を買った訳ではないので、読めればそれで十分です。

 お陰で、最近では訳も分からず、あれやこれやと引いて見る毎日が続いています。

2008/06/03 記

HP表紙へ > はてなの定置網・最新へ > 分類別書庫へ