![]() |
長沢 和也 著 成山堂書店 刊 ISBN: 4-425-85081-5 \ 1,600 + 税 2001/10/05 初版発行 188 頁 縦x横x厚; 18.8x12.9x1.4 cm |
魚の寄生虫と言うのはお腹の中だけに居る訳ではありません。イソカサゴの目玉にポヨヨンと付いているバネの様な寄生虫、メイタガレイの眼から潜望鏡の様に伸びている寄生虫、クロホシイシモチのお腹からリボンの様に垂れ下がっている寄生虫、タカノハダイの体表で蠢く半透明の寄生虫、ネンブツダイの顎に貼り付いたダンゴ虫の様な寄生虫などなど。それぞれは、
「恐らく寄生虫なんだろうな」
と言う程度の事しか分かりません。その名前すら知り様がないのです。海の様々な生き物のガイドブックが出版される昨今ですが、「寄生虫ガイドブック」なんて本はいつまで待っていても世に出る事はないでしょう。なんと言っても「寄生虫」と言う言葉のイメージが悪いですよね。
「何だか気持ち悪〜い」
と感じてしまいます。僕だってそうです。でも、怖い物見たさという一面があるのも確かです。
さて、本書では、まず様々な寄生虫がその分類に応じて次々と紹介されます。しかも、寄生虫の詳細な拡大図付きです。ページをめくる度に、
「うひゃ〜っ、うへ〜」
と声が漏れてしまいます。でも、その内容となると、「ミクソゾア類」「扁形動物」「鉤頭動物」などと紹介されても一体どんな生き物なのか全く分かりません。エイリアンの様な写真と図を見ては、ひたすら
「うひゃ〜っ、うへ〜」
なのでした。そして、お話は、寄生される側の生き物の紹介に続きます。それがまあ、色んな生き物に寄生虫は居るのです。
魚は勿論のこと、イカ・タコだって、エビ・カニだって、しかもウニやナマコにだって、ありとあらゆる生き物には寄生虫が居るのです。普段食べなれているアサリだって、今頃の季節ならば80%以上の確率で4〜5匹の寄生虫が居るんですよ。ただそれが1mm程度なので目に付かない上、人間に直接の害がないから問題にならないだけなのでしょう。
本書には様々な寄生虫が次から次へと出て来るので、1ページから順に読んでいると頭がこんがらがって来るかも知れませんが、魚にくっついている謎の寄生虫が凡そどんな仲間なのかを知る簡単な「寄生虫図鑑」として覗いてみるには適しているのではないでしょうか。
2007/10/10 記
HP表紙へ > はてなの定置網・最新へ > 分類別書庫へ